牧野悠
PRIMA! 共同創業者 / DX・マーケティング支援企業 執行役員
【スマホでプロ級】ハンドメイド商品写真の撮り方|背景・ライティング・加工まで完全ガイド
こんにちは、牧野悠です。
ハンドメイド販売を始めると、多くの方が「商品写真がうまく撮れない」という悩みに直面します。「スマホで撮ると素人っぽく見える」「プロのような写真が撮りたいけど、一眼レフカメラは高くて買えない」「背景や光の当て方がわからない」...こうした悩み、よくわかります。
しかし、ご安心ください。スマホでもプロ級の商品写真は撮れます。
私がマーケティング・DX支援として関わるPRIMA!(ビーズアクセサリーブランド)でも、撮影環境を整え、写真のクオリティを上げたことが、Instagram 60,000フォロワー獲得の一因になりました。
この記事では、スマホで撮るハンドメイド商品写真の撮り方を、背景・ライティング・構図・加工まで徹底解説します。総額5,000円以下の機材で、今日から実践できる内容です。
なぜハンドメイド作家に「写真」が最重要なのか
オンライン販売は「写真が9割」
オンライン販売では、顧客は商品を実際に手に取ることができません。そのため、購入の判断は「写真」に頼るしかないのです。
写真が9割、説明文が1割と言っても過言ではありません。どれだけ素晴らしい商品でも、写真が悪ければ売れません。逆に、写真が魅力的であれば、商品ページを開いてもらえる確率が格段に上がります。
写真のクオリティで売上が大きく変わる
写真のクオリティを改善した前後で、売上が大きく変わるケースは非常に多いです。
改善前(写真クオリティ低):
- スマホ手持ち撮影、自然光のみ、加工なし
- Instagram投稿のいいね数が伸びない
- 販売数が低迷
改善後(写真クオリティ高):
- 三脚+背景紙+LEDライト、加工あり
- Instagram投稿のいいね数が数倍に
- 販売数が大幅に増加
写真のクオリティを上げるだけで、フォロワーの反応が劇的に変わり、売上が2〜3倍に伸びることも珍しくありません。
撮影にこだわるべき理由
Instagram で多くのフォロワーを獲得しているブランドに共通しているのは、「統一感のある高品質な写真」です。
毎日投稿する写真が、すべて同じトーン・明るさ・構図で統一されていることで、ブランドの世界観が伝わり、フォロワーが増えます。
プロのカメラマンに依頼 vs 自分で撮影
「プロに依頼すればいいのでは?」と思うかもしれませんが、以下の理由から、自分で撮影できるようになることをおすすめします。
プロに依頼する場合:
- メリット: 高品質な写真が手に入る
- デメリット: 1回の撮影で3〜5万円、継続すると高コスト、納品まで時間がかかる
自分で撮影する場合:
- メリット: 低コスト(機材代5,000円以下)、いつでも撮影できる、自分のペースで調整可能
- デメリット: 練習が必要、最初はクオリティが低い
多くの作家が創業初期は予算がなく、自分で撮影するしかありません。しかし、練習を重ねることで、プロ並みのクオリティに到達できます。
スマホで撮るための準備:必要な機材とアプリ
スマホのカメラ設定を最適化する
まず、スマホのカメラ設定を最適化しましょう。
おすすめの設定:
- グリッド線を表示: 水平・垂直を保ちやすくなる
- HDRをオン: 明暗差が大きい場面で白飛び・黒つぶれを防ぐ
- ポートレートモードを活用: 背景をぼかして商品を際立たせる(対応機種のみ)
iPhone・Androidともに、設定アプリから変更できます。
最低限揃えるべき撮影機材5つ(三脚・レフ板・背景紙・クリップ・ライト)
おすすめの撮影機材を紹介します。総額5,000円以下で揃います。
| 機材 | 価格 | 用途 |
|---|---|---|
| スマホ三脚 | 1,500円 | 手ブレ防止、構図固定 |
| レフ板(白い板で代用可) | 100円 | 影を明るくする |
| 背景紙(白・木目) | 1,000円 | 商品の背景 |
| クリップ | 100円 | 背景紙の固定 |
| LEDライト | 2,000円 | 曇りの日・夜間の撮影 |
| 合計 | 4,700円 |
購入場所:
- 三脚・LEDライト: Amazon
- レフ板: 100均のスチレンボード(白い板)で代用可
- 背景紙: Amazon・楽天
- クリップ: 100均
おすすめの無料撮影・加工アプリ3選
アプリ1: Lightroom Mobile(無料)
- 明るさ・コントラスト・彩度の調整
- プリセット(加工設定)の保存・適用
- RAW撮影にも対応
プリセットを作成し、すべての写真に同じ加工を適用することで、統一感を出すことができます。
アプリ2: VSCO(無料)
- おしゃれなフィルター多数
- 微調整も可能
- SNS感覚で他の人の加工を参考にできる
アプリ3: Snapseed(無料)
- 部分的な加工が可能
- シミ除去・トリミング・回転などの基本機能も充実
- Googleが提供する信頼性
おすすめの撮影環境(総額5,000円以下)
撮影環境は、自宅のリビングの窓際に設置するのがおすすめです。
撮影スペース:
- 場所: リビングの窓際(自然光が入る)
- サイズ: 1畳程度
- 機材: 三脚・背景紙・LEDライト・レフ板
撮影機材は常設しており、毎回セットアップする手間を省いています。これにより、1商品あたりの撮影時間は15分程度です。
商品写真の基本:ライティング(光の当て方)
ライティングは、商品写真のクオリティを決める最重要要素です。
自然光 vs 人工光(LEDライト)
自然光のメリット・デメリット:
- メリット: 柔らかい光、商品の質感が伝わりやすい、無料
- デメリット: 天候に左右される、時間帯に左右される、夜は撮影不可
人工光(LEDライト)のメリット・デメリット:
- メリット: 天候・時間に左右されない、光の強さ・角度を調整できる
- デメリット: 機材代がかかる(2,000円程度)、硬い光になりやすい
基本的に自然光で撮影し、曇りの日や夜間はLEDライトを使用するのがおすすめです。
自然光で撮る場合の3つのポイント
ポイント1: 窓際で撮る(直射日光は避ける)
窓際は最も安定した光源です。ただし、直射日光が当たると影が濃く出すぎるため、レースカーテン越しの柔らかい光が理想です。
ポイント2: 午前中・夕方の柔らかい光を活用
午前10〜11時、または夕方16〜17時の光は、柔らかく、色温度も自然で、商品撮影に最適です。
ポイント3: レフ板で影を調整
商品の影側にレフ板(白い板)を置くことで、影を明るくし、立体感を保ちつつ柔らかい印象になります。
LEDライトで撮る場合の3つのポイント
ポイント1: 斜め45度から光を当てる
LEDライトを商品の斜め45度の位置に置くと、立体感が出ます。真正面から当てると平坦な印象になります。
ポイント2: 色温度を調整(白色・昼光色)
LEDライトには「白色(昼白色)」と「昼光色」があります。商品撮影には、自然光に近い「昼光色」がおすすめです。
ポイント3: 複数のライトで影を消す
1灯だけだと影が濃く出すぎるため、2〜3灯使って、影を柔らかくします。
ライティング改善のBefore/After
Before(自然光のみ、レフ板なし):
- 影が濃く、商品の一部が暗い
- 色が沈んで見える
After(自然光 + レフ板):
- 影が柔らかく、商品全体が明るい
- 色が鮮やかで、質感が伝わる
ライティングを改善するだけで、写真のクオリティが劇的に変わります。
商品写真の基本:背景の選び方
背景の色・素材が商品の印象を決める
背景の選び方で、商品の印象が大きく変わります。
- 白背景: 清潔感、シンプル、商品が際立つ
- 木目背景: ナチュラル、温かみ、ハンドメイドらしさ
- 大理石背景: 高級感、洗練、モダン
- 布背景: 柔らかさ、優しさ、フェミニン
おすすめの背景5パターン
パターン1: 白背景(minne・Creema推奨)
minne・Creemaなどのプラットフォームでは、白背景が推奨されています。商品の色・形が明確に伝わり、検索結果でも目立ちます。
使い方: 白い模造紙・背景紙を敷く
パターン2: 木目背景(ナチュラル系)
木目背景は、ハンドメイド商品と相性が良く、温かみが伝わります。Instagramでも人気の背景です。
使い方: 木目の背景紙・板を敷く
パターン3: 大理石背景(高級感)
大理石背景は、高級感・洗練された印象を与えます。アクセサリー・コスメなど、高単価商品に向いています。
使い方: 大理石柄の背景紙・リメイクシート
パターン4: 布背景(柔らかさ)
布背景は、柔らかい印象を与えます。子供服・ベビー用品など、優しさを伝えたい商品に向いています。
使い方: リネン・ガーゼなどの布を敷く
パターン5: シーン撮影(ライフスタイル)
実際に使用している場面を撮影することで、「自分が使ったらどう見えるか」がイメージしやすくなります。
使い方: 着用・使用シーンを撮影
100均・ネットで買える背景素材
100均(ダイソー・セリア):
- 模造紙(白・黒)
- リメイクシート(木目・大理石)
- 布(リネン・ガーゼ)
ネット(Amazon・楽天):
- 撮影用背景紙(2枚セット1,000円程度)
- 撮影用背景布(1,500円程度)
背景パターンの使い分け例
以下の3パターンを使い分けるのが効果的です。
- 商品ページ用: 白背景(商品の色・形が明確)
- Instagram用: 木目背景(ライフスタイル感)
- 使用イメージ用: シーン撮影(着用写真)
商品写真の基本:構図の作り方
構図の黄金ルール「3分割法」
スマホのカメラ設定で「グリッド線」を表示すると、画面が3×3のマス目に分割されます。このグリッド線の交点に商品を配置することで、バランスの良い構図になります。
これが「3分割法」です。プロのカメラマンも使う基本テクニックです。
おすすめの構図5パターン
パターン1: 真上から(フラットレイ)
真上から撮るフラットレイは、複数の商品を並べる際に効果的です。Instagram投稿で人気の構図です。
使い方: スマホを三脚に固定し、真上から撮影
パターン2: 斜め45度(立体感)
斜め45度から撮影すると、立体感が出ます。商品の厚み・質感を伝えたい時に有効です。
使い方: 商品の斜め前方45度からスマホを構える
パターン3: クローズアップ(質感)
商品のディテール・質感を伝えたい時は、クローズアップで撮影します。ビーズの輝き・刺繍の細かさなどが伝わります。
使い方: スマホのズーム機能、またはマクロモードを使用
パターン4: 使用シーン(ライフスタイル)
実際に使用している場面を撮影することで、「自分が使ったらどう見えるか」がイメージしやすくなります。
使い方: 着用・使用シーンを撮影
パターン5: 複数並べる(バリエーション)
色違い・サイズ違いなど、複数の商品を並べることで、バリエーションの豊富さが伝わります。
使い方: 同じ商品を複数並べて、真上から撮影
余白の使い方でおしゃれ度アップ
構図のコツは、「余白を作ること」です。商品を画面いっぱいに配置するのではなく、余白を作ることで、洗練された印象になります。
余白の目安: 画面の30〜40%を余白にする
構図パターンの使い分け例
以下のように構図を使い分けるのがおすすめです。
- 商品ページ1枚目: 白背景 + 斜め45度(立体感)
- 商品ページ2枚目: クローズアップ(質感)
- 商品ページ3枚目: 着用写真(使用イメージ)
- Instagram投稿: 木目背景 + フラットレイ(複数並べる)
スマホで撮影する手順(ステップバイステップ)
ステップ1: 撮影場所を整える(背景・ライティング)
- 背景紙を敷く
- 窓際に移動(自然光が入る場所)
- レフ板を商品の影側に配置
ステップ2: 商品をスタイリングする
- 商品の向きを決める
- 小物を添える(花・植物・アクセサリー等)
- 余白を作る
ステップ3: スマホを三脚に固定する
スマホを手持ちで撮ると手ブレするため、必ず三脚に固定します。
ステップ4: グリッド線を表示して構図を決める
スマホのカメラを起動し、グリッド線を表示します。商品をグリッド線の交点に配置します。
ステップ5: 複数枚撮影する(角度・構図を変える)
1商品につき最低10枚は撮影しましょう。角度・構図を変えて、複数パターン撮ることで、ベストショットが選べます。
ステップ6: 撮影後すぐに確認(ピント・明るさ)
撮影後、すぐに拡大表示して、ピントが合っているか、明るさが適切かを確認します。
撮影ルーティンの例
- 撮影場所を整える(5分)
- 商品をスタイリング(3分)
- スマホで撮影(10枚以上、5分)
- 撮影後確認(2分)
合計15分で、1商品の撮影が完了します。
写真加工のコツ(明るさ・色調補正)
加工の基本3ステップ(明るさ・コントラスト・彩度)
以下の3ステップで加工するのがおすすめです。
- 明るさ調整: +10〜+20(暗い写真を明るくする)
- コントラスト調整: +5〜+10(メリハリをつける)
- 彩度調整: +5〜+10(色を鮮やかにする)
これだけで、プロっぽい仕上がりになります。
おすすめの無料加工アプリ(Lightroom・VSCO・Snapseed)
中でもLightroom Mobileが特におすすめです。
やりすぎNG!自然な加工のポイント
過度な加工は、商品の色が実物と異なって見えるため、クレームの原因になります。自然な加工を心がけてください。
おすすめの加工プリセット
おすすめのプリセット設定:
- 明るさ: +15
- コントラスト: +8
- 彩度: +7
- ハイライト: -10(白飛び防止)
- シャドウ: +15(影を明るく)
この設定をプリセットとして保存し、毎回ワンタップで適用しています。
Before/After比較(加工の効果を実感)
Before(加工なし): 暗い、色が沈んで見える After(加工あり): 明るい、色が鮮やか、プロっぽい
商品写真のバリエーションを増やす5つのアイデア
アイデア1: 小物を添える(花・植物・アクセサリー)
ドライフラワー、観葉植物、本・雑誌、コーヒーカップなどを添えると、おしゃれ度がアップします。
アイデア2: 着用・使用イメージを見せる
実際に着用・使用している写真を撮ることで、「自分が使ったらどう見えるか」がイメージしやすくなります。
アイデア3: 制作プロセスを撮影する
制作している様子を撮影することで、「手作り感」「作家のこだわり」が伝わります。
アイデア4: パッケージ・梱包を見せる
商品のパッケージ・梱包を見せることで、「丁寧に梱包されている」という安心感が伝わります。
アイデア5: 季節感を演出する
季節に合わせた小物を添えることで、季節感が伝わり、購入意欲が高まります。
バリエーション撮影の例
- 商品単体(白背景)
- 商品 + 小物(木目背景)
- 着用写真
- 制作プロセス
- パッケージ写真
- 季節感のある写真
プラットフォーム別の写真最適化
minne・Creemaの写真サイズ・推奨枚数
- 推奨サイズ: 正方形(1:1)、最低640×640px
- 推奨枚数: 5〜10枚
- 1枚目: 白背景の商品写真
Instagramの写真サイズ・アスペクト比
- フィード投稿: 正方形(1:1)、1080×1080px
- リール: 縦型(9:16)、1080×1920px
- ストーリーズ: 縦型(9:16)、1080×1920px
BASEの写真サイズ・推奨枚数
- 推奨サイズ: 正方形(1:1)または横長(4:3)
- 推奨枚数: 最大20枚
各プラットフォームの1枚目に載せるべき写真
minne・Creema・BASEでは、1枚目の写真が検索結果に表示されるため、白背景の商品写真が鉄板です。
プラットフォーム別の使い分け戦略
- minne・Creema: 白背景を1枚目に
- Instagram: 木目背景・シーン撮影
- BASE: 白背景 + 着用写真 + クローズアップ
撮影環境の作り方(写真・動画付き)
撮影スペースの作り方(自宅の一角でOK)
必要なスペース: 1畳程度 場所: 窓際(自然光が入る)
使用している機材リスト(商品リンク付き)
| 機材 | 価格 | 購入先 |
|---|---|---|
| スマホ三脚 | 1,500円 | Amazon |
| レフ板(白い板) | 100円 | 100均 |
| 背景紙(白・木目) | 1,000円 | Amazon |
| クリップ | 100円 | 100均 |
| LEDライト | 2,000円 | Amazon |
初期の写真と改善後の写真を比較
改善前: スマホ手持ち撮影、自然光のみ、加工なし、影が濃い、暗い 改善後: 三脚+背景紙+LEDライト、加工あり、明るい、プロっぽい
よくある質問(FAQ)
Q1: 一眼レフカメラは必要ですか?
A: いいえ、スマホで十分です。最近のスマホカメラは高性能で、プロ級の写真が撮れます。
Q2: 撮影ボックスは買うべきですか?
A: 必須ではありません。背景紙+LEDライトで十分対応可能です。
Q3: 曇りの日はどうやって撮影すればいいですか?
A: 曇りの日は、LEDライトを使用してください。曇りの日や夕方以降はLEDライトを使用するのが一般的です。
Q4: 商品が小さくて上手く撮れません。
A: スマホのマクロモード(近距離撮影モード)を使用してください。また、クローズアップで撮影する際は、必ず三脚に固定してください。
Q5: 撮影に時間がかかりすぎて困っています。
A: 撮影環境を常設することで、時間を短縮できます。撮影スペース・背景紙・三脚を常設しておけば、1商品あたり15分程度で撮影が完了します。
まとめ:写真が変われば、売上が変わる
今日から実践できる3つのアクション
- スマホの三脚を購入する(1,500円)
- 窓際で撮影してみる(自然光を活用)
- Lightroom Mobileで加工してみる(明るさ+10、コントラスト+5、彩度+5)
写真は「練習」で必ず上達する
最初はスマホで手持ち撮影していても、基本を学び、撮影環境を整えることで、プロ級のクオリティに到達できます。
写真は練習すれば必ず上達します。最初はうまく撮れなくても、諦めずに続けてください。
あなたの作品を、最高の形で届けよう
ハンドメイド作品は、あなたの大切な作品です。その魅力を最大限に伝えるために、写真のクオリティにこだわってください。
写真が変われば、フォロワーの反応が変わり、売上が変わります。
著者: 牧野悠(PRIMA! マーケティング・DX支援 / 株式会社AsetZ 執行役員)
一部上場金融機関出身。ハンドメイドビーズアクセサリーブランド「PRIMA!」のマーケティング・DX支援を担当。Instagram 60,000フォロワーのブランド成長に貢献。CRM自社開発による業務効率化(月次集計95%削減)を実現。現在はハンドメイド作家の事業成長支援に注力している。
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